<イラクの子どもたちの絵画展>のご案内
一昨年春にイラク戦争が始まって、はや一年九ヶ月になろうとしています。一昨年末の社会的な関心の高さやメディアの扱い方に比べ、なにやら不気味な静けさが感じられる昨今です。現地の状況は依然混迷を極め、多くの人々、そして子どもたちが恐怖のなかで暮らしを続けています。イラクにも厳しい冬があるのでしょうか。思わず地図を広げて位置を確かめてみました。私たちにできることは、何かないものか!
そんなことを気に留めながら、考える毎日でした。
ちょうど昨年の夏から、県内在住のアーティストを中心に、山梨県立美術館を主会場にしたアート・レジスタンス展(自主企画)の準備が進められてきました。「戦争に反対し世界の平和を願う」これらの動きに直接自らの表現を持って関わるわけではありませんが、私たち幸舎に集まる仲間も、イラクにいる全ての子どもたちに平和が訪れることを願って、JVC(日本国際ボランティアセンター)にご協力いただき、<イラクの子どもたちの絵画展>を開催することになりました。アート・レジスタンス展では、70名余の県内外の作家の平和を訴える作品が展示される他、フィリア美術館の「イラク現代作家展」など共同開催事業として様々なイベントが催されます。
本展は、「社会的な弱者への暖かい眼差し」や「子どもたちの未来への想い」、広く命の尊厳を願って今まで続けてきた幸舎の活動の延長として、イラクの子どもたちの絵画作品をとおして、イラクの戦況の現実や暮らしぶり、彼らの願いを直に見てみようと展示公開するものです。それぞれ忙しい日常のなか、けっして声高な発言ではありませんが、じっくりと絵を眺めて彼の地の状況に思いを巡らせてみるのも大切なことと考えております。
展示を予定している作品は、子どもたちの絵画20点余り、幸舎ギャラリー・メイプルをお借りし、アート・レジスタンス展の共同開催事業として、是非とも有意義な交流の場にしたいと願っています。宜しくお願い申し上げます。
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